少し前から、お婆ちゃんが朝食に出してくれるデザートがりんごから梨に代わり、秋の訪れを感じる。
まだまだ、残暑が厳しく昼間は暑いけれど、夕方以降は風も涼しく心地よい。自転車での移動も快適だ。それにおしゃれも楽しい。
ぼくは、そんな夏から秋へと移り変わるこの時期が好きだ。
さて、今回はシンプルにここ最近のお気に入りのレコードとCDより、これからの季節にもきっと合うおすすめの楽曲を紹介いたします。
まずは、中上健次の「路上のジャズ」の影響で、つい先日手に入れたばかりのJohn Coltraneの「Kulu Se Mama」(’67)。A面を丸々使って繰り広げられるアフリカ色濃い壮大な表題曲も、もちろんいいけれど、注目はB面に収められた美しいバラードの「Welcome」だ。静寂の夜に舞うかのようなMcCoy Tynerのピアノがとても素晴らしい。なお、Santanaもカヴァーしており、そちらはよりスピリチュアルに仕上げられている。
(John Coltrane - Kulu Se Mama / Impulse! / 1966 / US)
(Santana - Welcome / Columbia / 1973 / US)
続いて紹介するのは、 Van Morrisonの「Common One」(’80)から、ハイライトとも言うべき15分超えの大作「When Heart Is Open」だ。ジャケットのような黄昏の景色を描くディープ・スピリチュアルな一曲であり、これからの秋の季節にもぴったりだ。ちなみに今作品は、John Abercrombieの「Timeless」と並ぶ私的トワイライト・クラシック。合わせてどうぞ。
(ヴァン・モリソン - コモン・ワン / Mercury / 1980 / 日本)
(John Abercrombie - Timeless / ECM / 1975 / Germany)
最後はVan Morrison番外編として、こちらをレコメンド。
(チェット・ベイカー・フィーチャリング・ヴァン・モリソン - ライヴ・アット・"ロニー・スコット"・ロンドン / Apollon / 1987 / 日本)
※残念ながらLPでのリリースはされていない。ただし、映像作品はあるみたいです。
ロンドンのRonnie Scottに於ける、Chet Baker晩年の姿を捉えた貴重なライヴ盤。ゲスト・ヴォーカルとしてVan Morrisonが参加した「Send In The Clowns」。いっとき岐阜店の閉店ソングとしても愛聴していたとっても大好きな一曲。初期のTom Waitsにも通ずるクワイエットな味わい。YouTubeでもご覧になれますので、ぜひ秋の夜長に、一日の終わりに。
バナナレコード岐阜店
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